もっそりと更新する個人的日記。
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親父が倒れてから2日目。
姉が車を運転して9時くらいに病院に行った。
親父は1日目と同じ体勢で同じように頭だけこちらを向けて。
私達を見て泣いた。
容態は落ち着いてはいるが大して変わりはなく、やはり呂律は回らないままだ。
何を言ってるのか解らない為、紙に書いてもらう事にした。
左半身は麻痺しているが、右は動くから字なら書けるだろうと思っていた。
脳がやられている事を忘れていた。
親父もはじめは書く気満々で、ペンを握ったのだが、
漢字はおろか、ひらがなの書き方も忘れているようだった。
それでも浮かんだ文字を書いていく。
象形文字のような漢字。
異様に多い濁点のひらがな。
まっすぐに書けない、大きさも定まらない。
もちろん、文章になんかなってない。
自分の字を見て、親父はまた泣いた。
今は字を書くことはリハビリにもなるし、すごく良い事なんだけど、
この時は親父が以前の親父と違う事を証明しただけだった。
このままじゃ、親父がすこぶるヘコんじゃう!
やっぱり笑顔と元気がなくちゃ脳細胞だって増えないわよ!
と、思った私はその重い空気の場を姉にまかせ、(←自己中)
母と入院用品の買物に行った。
おぉ!あれだあれあれ!あれやろう!
ノートだよ。デスノート!!じゃなくて親父ノートだよ。
別名親父観察日記だよ。
親父の回復記録をつければよいではないか。
今はぶっ倒れちゃってるけど、これからは良くなるしかないんだからさ。
確実な記録があれば、今日は昨日よりも良い感じ!みたいな自信にもつながるっしょ!
と、いうワケで、
母と姉に
「え~、じゃあ今日からこのノートに医者から言われた事、親父に言われた事、
なんでもいいから書けよ」
とアナウンス。
その日から、親父の血圧、熱、医者の話、看護婦の話、リハビリの話、イッサイガッサイ、
この親父ノートに書き込まれることになった。
後にこのノートが親父記録と、連絡帳以外に役に立とうとは夢にも思っていなかった。