もっそりと更新する個人的日記。
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倒れてから3日目。
血圧も130まで下がり、このまま下がればリハビリにいけるとの事。
母が2日泊まったので、休ませる為に私が1泊することにした。
病院で一泊なんて初めての経験だったので。
何気にオラ、ワクワクしてきたぞー!って感じだった。
親父と1日中一緒に過ごすのも初めてだった。
元気だった頃の親父は「首輪つけて鎖でつないだろか!」って思うほど
隙あらば一人でドライブ行って家にいなかったしねぇ。
今の親父を見ていると、前みたいに冗談をいわなくなったのに気がついた。
なんか、そんなの、親父らしくない。
お見舞いに来る人達は、
「どうしたの?なんでそうなったの?かわいそうに」
同じ話ばかり。
そんなのは当たり前なんだけど・・・。
でも、一人くらい、おもしろい話しろよ。とも思ってしまう。
親父は、お見舞いに人が来るたびに泣いてしまう。
もうその姿を見るのも慣れた。というか飽きた。
そろそろ、笑いがほしい!(自分的に)
自分の誘惑に弱い私は、
次のお見舞いで親父をイジろうと決めた。
お見舞いの人にも「かわいそうに」って目じゃなくて
「意外に元気じゃん」って目でみてほしかった。
そんな時に来たお見舞い人は祖母方の親戚だった。
好都合!ノってくれるっ!!
親父はいきなし泣いた。
私はそれまではだまって親父の涙を拭いてたんだけど。
私「ちょっとぉ~泣くんじゃないよ~。ホラ、もう面倒だから自分でふいて!」
親戚「あらあら、娘に言われて~。そうそう。自分でふきなさい!」
親父ちょっとキョドる。
親戚「んで、どうなの?どんな感じなの?」
私「ん~。このまま安定すればあとはリハビリするだけでね~。寝てられるのは今のうちだけだよ親父!」
親父会話についていけない。
親戚「なんでこうなったべ~」
私「血圧よ、血圧!だってねぇ~、この人味噌汁にも醤油入れてすんごい濃くして飲む人だったからさぁ~(実話)」
親戚「え!味噌汁に?あははは!アンタそんな事したらだめだっちゃ~」
親父は「え!?」という顔。
よし!親戚はノってきた!!
ノってこい!親父!!
親戚「意外に元気そうでよかったわ~。あとはリハビリだけなんだから、がんばらいよ!」
私「大丈夫だよ!今は絶食してるから飲めないけど、
大好きなコーヒーでも点滴代わりに吊るしておけば麻痺した左手足動くようになるんじゃね?お父さん!」
親父始動!
う~ん、と考え込んだそぶりを見せる。
私「え?コーヒーじゃ駄目なの?」
点滴をつるす棒を指差して「タブァコ」と言った。
よしっ!いいぞ親父!!
私「タバコの方が動くって?」
はげしくうなずく親父。
それを見た親戚大爆笑。
その親戚を見て親父が初めて笑った。
泣きながら笑ってた。
これ・・・これだよ・・・私が求めていたものは・・・。
今までと同じ扱いが一番いいんだよ。
その後、久々に笑ったせいか、血圧で180台をたたきだし、
あわてて飛んできた看護婦さんと母さんに「静かにさせてろ!」と私が怒られるハメになってしまった。
メンゴメンゴ。次があったらもっと落ち着いたらやるから。
この日以降、親父はお見舞いの人に
泣きながらでも以前と同じような冗談を言うようになった。
そのおかげで、少しずつ会話ができるようになっていった。
・・・ツッコミは大変だぜ。。